Nostalgic Dream Girl

この心臓を君に捧ぐ/220712 一部再公開

この先の記憶はお揃いであるように

 

 感情ひとつ消せるのなら、好きを消せば楽になれるかな。答えはNoです。人間、好きという感情があるからこそ生きていけるものです。きっと。

 好き、という言葉は恋愛にだけ適用される言葉ではありません。好きな食べ物、好きな言葉、好きな場所、好きな色、好きな服。ひとりひとりが何かしら自分の「好き」を持っていて、色んな「好き」を積み重ねた結果、その人の人生になるんだと思います。それら全部を詰め込んだら、ときめきに満ちた毎日になるよきっと。

 

 私は昔から「好き」の定義を探しているのですが、20年生きてみても未だに分かっていません。多分死ぬまでにこれを決めたいんだろうな、私。好きを定義する何かを見つけるための旅なんだと思います、私の人生。好きなものいっぱい詰め込んで、色んな好きなものと接したらきっと、いつか分かると信じています。だから詰め込む。もう入らない、なんてことはないから。好きなものはあればあるほど、きっと彩り豊かに照らしてくれるものだから。けれどそれは少ないのが悪いわけではなくて。それはそれでいいじゃん、多く持つ人よりもひとつひとつを丁寧に大切に、長い年月と質量をかけて好きでいるってことでしょう。それってとっても素敵なことだよ。

 どんな感情であれ、そこに重さはあると思っているタイプの人間だから私は多分生きにくいんだと思う。他人と共通している感情に対して、自分と同じだけの重さを乗せられる人じゃないときっと仲良くなれないから。自分が重きを置いているものを軽んじている人とは仲良くならないと思うもの。反対に私があまり質量を載せていないものに対して重きを置いている人とも、きっと相手からの重さに耐えかねて仲良くい続けることは難しいんだと思う。

 

 私は「好き」にかなりの質量を載せ続けているけれど、私の中では「好き」は細分化されていて、それぞれ同じだけの質量を載せているつもりで。これってすごく形容しがたいんだけれど、書き留めておきたいのでなんとか書き殴りきることにします。

 

 例えば私の中で、伊東さんに向けるもの、二宮くんに向けるもの、碓氷に向けるもの、桜庭さんに向けるもの、はそれぞれ違う。さっき同じ質量をそれぞれ、と書いたけれど、ごめんやっぱり違うかもしれない。伊東さんだけは、やっぱりどうしても特別すぎるかもしれない。

 私にとって伊東さんという存在は、もう何なのか正直分からない。ただすごくすごく好きなことは確かで。でも心の拠り所にしてしまっているのも分かっていて。依存が恋ではないことも、とうの昔に身を以て知っているはずなのにまだ飽きもせず好きでいるのは、もう本当になんなんでしょうね。

 ただ、好きなことに理由は要らなくても、好きでい続けることに理由は必要なことに気付いてしまいました。これだ!という理由が全く浮かばなくて、私はすごく困っています。いま。現在進行形で。

 ただ私はこの先彼氏なんて要らないと言い切ってしまえるくらいに、鮮烈に碓氷と生きてしまったので。2021年から先を生きる言葉を、二宮くんに貰ってしまったので。いのちの終わる瞬間のことを、一期さんと約束してしまったので。もう潮時かな、このライブで終わりかな、と思って行ったライブで、トップアイドルとしての桜庭さんの姿を見るまでファンでいたいと思ってしまったので。あなたのおかげで今生きるのが楽しいよ、ありがとう、って、伊東さんに長文お手紙を叩きつけてしまったので。

 ああほらやっぱり、うまく他人に伝えるための言葉にはできなくても、私は好きに満ちた人生を送っていて、他でもない私自身がその生き方に納得していて、楽しいと思って生きていて、ならそれでいいんじゃないか?他人からの同意を得たくて生きているわけではないし。誰かに「幸せだね〜」って言ってもらわなくても、私は私の幸せを自分で肯定できるし!好きでい続けることに理由は必要かもしれないけれど、いやでもやっぱり好きに理由なんていらないし好きでい続ける理由なんて好きだからに他ならないし!

 でもこの考え方に至るまで、本当に色んなことがあって色んな「好き」と出会って、それでやっとこの考え方に落ち着くことができたので。良い出会いも悪い出会いも、財産だと思います。私はたくさんキラキラしたものを見たのと同じくらいどろどろした嫌なものを見たから。でもそれも出会わなければわからなかったこと、だから。

 こんなにたくさんのものに出会えたのは、死ぬことばかり考えていた時に伊東さんの声が助けてくれたからです。まだ生きていようって思わせてくれたから。特別な恩があるんです、あの人には。

 

 私、多分「好き」に生きるお手伝いをしてもらっているんだな。好きだから好きでいる。世間から見たら異常かもしれなくても、私と、私に似た一部のお友達と、私に似てなくても「まあお前がいいならいいよ!」って言ってくれるお友達がいれば、私多分この先も大丈夫です!生きていけます、割と笑って楽しそうに!

 この生き方で誰かに迷惑をかける日が来たら改めるだろうけど、その日が来るまではこんな感じで生きていたいと思います!

 こんな明るい感じの言葉を書くはずではなかったんだけどな… 今の私の生き方は最高だって話です。好きに囲まれて生きてます。大好きって言葉、大好き!